医学部予備校の入塾試験の難易度・対策方法を解説
医学部予備校は少人数制を採用していることが多く、各受験生の学力によって授業のクラス分けを行っています。
上のクラスほど実力のある講師が配属されることが多いので上位のクラスに入ることは合格への近道となるのです。
また受験生の学力を把握することはカリキュラム作成の上でも重要なので医学部予備校では入塾テストを行っているところが多いです。
今回の記事ではこの医学部予備校の入塾テストについて、解説や試験対策について紹介していきたいと思います。
Contents
入塾テストがある専門予備校
医学部予備校で入塾テストがある予備校ですが、一部のオンライン予備校などを除いて基本的にはほとんどの予備校で入塾する際にテストが行われているものと考えてよいでしょう。
予備校によっては面接が試験科目として課されているところもあります。
メディカルラボといった医学部予備校の老舗や駿台グループの医学部予備校であるプロメディカスなど、調べた限り有名な予備校では入塾の際に試験を行っています。
ただし、あくまでも学力を判定して授業クラスの振り分けをするためのものであり、結果で入塾を断られるということは基本的にはないようです。
ですが、入塾に関係しないからと言って入塾テストで手を抜いてしまうのはあまりおすすめできません。そこでここからは入塾テストがなぜ大事なのか紹介していきたいと思います。
入塾試験で不合格になる医学部予備校
医学部予備校の多くは入塾試験の結果で、入塾を断られることはほとんどありません。
しかし、医学部受験予備校YMSや医学部受験クエストは、入塾試験で合格した受験生のみ入学できる制度を設けているようです。
とはいっても、医学部を不合格になって通うわけですから、そこまで高い学力が求められることはなく、むしろ医学部合格への熱意や真剣さなど面接のほうが重視されると言って良いでしょう。
医学部予備校の入塾試験対策をするメリット
入塾テストでよい結果を残すメリットですが、大まかに分けて2つあります。
上のコースでハイレベルな授業を受けられる
一つ目のメリットは上のコースに入ることができるということです。
大手医学部予備校であるYMSを例に挙げますと、YMSの高卒本科コース(浪人生向けのコース)では学力に応じて受験生を高卒HYPERクラス、高卒JKクラス、高卒STクラスの3つに分けています。
最上位のコースである高卒HYPERクラスには学力判定テストにてすべての教科が基準を超えていないと入ることができません。
こうした厳しい条件が設けられているYMSの高卒HYPERクラスですが、そこに入るメリットは絶大です。
まず一つはハイレベルな授業を受けることができるという点です。
YMSの最上位クラスでは些細なミスにも妥協しない厳しい指導が行われており、学力が大きく伸びると評判です。
実際に、難関とされている5G(慶應・慈恵・順天堂・日医・昭和)といった大学にも多数合格者が出ているため、その指導力は折り紙付きです。
授業で扱う内容自体ももちろん難易度が高く、医学部入試で差をつけるだけの実力がついてくるはずです。
またハイレベルな環境に身を置くことで勉強のモチベーションの維持も行いやすくなります。
周りの受験生も当然レベルが高いため、授業や試験を受ける中で必然的に競争心が刺激され、中だるみが起きにくくなります。
また医学部に合格した後も人脈として活用できるため、医師国家試験の時や医師となったあとでも生涯にわたってメリットがあるといえるでしょう。
特待制度で学費の一部免除が受けられる
入塾テストでよい結果を残すメリットとして、特待生になれる可能性が上がるということが挙げられます。
医学部予備校の学費は一般的な大手大学進学予備校と比べて割高なことが多く、年間100~300万円となっています。さらに個別指導や季節講習などを追加するとさらに学費は高くなってしまいます。
そこで助けとなるのが特待生制度です。例えば先ほど例に挙げたYMSでは、学力判定テストで優秀な成績を残すことで特待生として扱ってもらうことができます。
また、多くの医学部合格者を誇る医学部予備校である野田クルゼでも入塾テストを兼ねた学費優待試験を行っており、結果次第では300万円以上の学費が80万円ほどになったりと大幅に学費の免除を受けることができます。
医学部予備校の入塾試験対策
医学部予備校の入塾試験について紹介したところで、ここからは実際にどのような対策を行ったらよいかということについて紹介していきたいと思います。学力試験と面接に分けて解説していこうと思います。
学力試験対策
各医学部予備校の学力試験について、過去問などは見つけることはできなかったのですがいくつか口コミを見つけることができました。
口コミでは基本的にどの医学部予備校も入塾テストは基本的な内容が中心で応用問題がちらほら出題されるといった感じのようですね。
YMSでは私立医学部の一次試験レベルの問題も出題されていたり、メディカルラボでは中学受験のような問題が出題されていたりと各予備校によって少し特徴に違いはありますが、一番大事なのは基礎的な事項というのはどこも変わらないようです。
入塾試験はあくまでも入塾の時点での受験生の実力を見るためのものなのであまりにも難しい問題ばかり出しても意味がないということなのかもしれません。
対策としては難しい問題などを解きまくるよりも学校で配られるような問題集を中心に学習するのがおすすめです。入塾する前に基礎をしっかりと固めておくことで授業が始まってからも理解がしやすく、一石二鳥です。
数学であれば青チャートや4STEP、英語であればネクストステージのような問題集ですね。これら以外でも自分が普段使っている問題集があればそちらでいいでしょう。
いずれにせよ、入塾試験まではそこまで時間をとって対策することはできないと思うので、新しく問題集を買って対策するというのはあまり効率的ではないと思います。
なお、入塾試験の結果が悪かったとしてもあまり気を落とす必要はないかと思います。
入塾試験はあくまでも入塾する前の実力であり、そこから授業や自習を経ていくらでも実力は伸びていきます。
実際入ったときは下のコースでもそこから学力を伸ばし、医学部に合格した受験生は毎年どの医学部予備校にもいるようなので一番大切なのは入ってからの頑張りです。
面接対策
予備校によっては入塾の際に面接を行っている予備校もあるようです。
ただこちらは医師としての適性や医学部合格に向けてどのくらいやる気があるかを見るためのものらしく、学力試験の対策ほどは時間を割かなくてもよさそうです。ただ、
- 医師になりたい理由
- 医学部合格に向けての熱意
- どんな勉強をしてきたか
まどといった項目はあらかじめ自分の中でまとめておくといいかもしれません。
さすがに面接だけで入塾を断られてしまうということはないとは思いますので、リラックスして受けるといいでしょう。
まとめ
それでは今回の内容についてまとめていきましょう。
- 医学部予備校において入塾試験はとても重要
医学部予備校では入塾試験の結果でコースが割り振られることが多く、ハイレベルなクラスに配属されることで質の高い授業や受験生の仲間を得ることができます。
もちろん下のコースが悪いわけではないのですが、レベルの高いクラスに入ったほうが当然合格率は高く、また特待生として認定を受けることができれば経済的にも楽になると思うので入塾テスト対策はぜひともするようにしましょう。
- 基礎固めをしっかりとする
予備校によって違いはありますが、多くは基礎的な問題が出題されています。入塾テスト対策をする際は今まで自分が使っていた問題集をもう一度解きなおしてみるのが一番よいと思います。
なお、医学部予備校比較ランキング※最適な医学部予備校の選び方というメディアでは、入塾テストがない医学部予備校が沢山紹介されていますので、受験生の方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?